blog»活用法&レシピ»CRMでは見えない“行動の壁”をPtengineで突破せよ|ライトユーザーの施策で頭打ちマーケター必見

2025年12月16日
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多くのEC・D2C企業がCRMを導入し、「ユーザー属性」「累計購入回数」「LTV」「ランク」などで顧客を分類しています。メールやLINEのパーソナライズ配信も整備され、開封率・CTRも悪くありません。
それでも、次のような“壁”に直面します:
・ライトユーザーの再購入率が上がらない
・セグメントごとの行動がモヤモヤして見えない
・数字は取れているのに、改善ポイントがつかめない
原因は明確です。
CRMが扱えるのはユーザー属性や購買履歴といった「結果データ」であり、サイトの運営者やマーケターが本当に知りたい 「なぜ買わないのか?」「どこで迷うのか?」という“訪問中の行動プロセス” は可視化できないからです。
この「行動の空白地帯」を埋めるのが、Ptengineの役割です。
Ptengineは、CRMから渡された顧客セグメント(訪問タグ)を受け取り、サイト訪問中の行動をセグメント別のUX体験設計が可能です。
簡単にいうと、サイトの流入データの把握から可視化の分析、そして改善の考案からABテスト実行まで、ワンストップで実現できます。
ここでは、Ptengine最新のイベントプロパティ機能を活用し、CRMだけでは突破できなかった “行動の壁” を解決した実践例を紹介します。
ある日本のD2Cコスメブランドでは、CRMの購入データや会員情報は十分に蓄積されていました。
しかし「最も母数が多く、最も離脱しやすいライトユーザー」の再購入促進が頭打ちとなり、PDCAサイクルは属人化、施策反映も手動で遅延しているという課題を抱えていました。
そこでPtengineは、単なる計測ツールとしてではなく、“ソリューションパートナー”として改善プロセスを支援しました。
改善プロセスは大きく3ステップで進みます。
ここでは特に Ptengineイベントプロパティ機能 を軸にした実装方法を詳しく解説します。

最初のステップは、サイト来訪者に「顧客の顔」を持たせることです。
CRMで管理しているセグメント情報を、Ptengineの イベントプロパティ(カスタムディメンション) として送信します。
タグの設定例:key: member_rank, value: light※「light」は「ライトユーザー」を指しています。
データの取得タイミング:会員ページにログイン時
ユーザータグの送信例:
ptengine.identify({ user_id:”123″, segment:”light” })
データ連携後、顧客層ごとの行動を比較します。
ここでは分かりやすく「ライト層」「非ライト層(ミドル〜ロイヤル)」の二軸で確認します。
Ptengine Insight機能でもらったアクセスデータに基づいて、フィルター機能や比較ヒートマップを用いると、下記のような行動の傾向が明確になります。
【Light層】
・常にTopページから訪問し、どこを見れば良いか迷っている。
・ファーストビュー(FV)で自分向けのメリットが見えず、すぐに離脱する傾向がある。
・会員特典やクーポンの存在に気づいていない。
【非Light層】
・Topページを経由せず、直接マイページにアクセスする。
・クーポン管理や契約情報確認など、「管理・維持」を目的とした行動が中心。
この行動差こそが、次に行うべき施策のヒントです。
行動差が明確になったら、Ptengine Experience機能を使って、その場で接客を最適化します。
シナリオ別アクション例として、
【Light層】
ペルソナ:初回購入見込みのライトユーザー
課題: TopページのFVで離脱しがち
対策:ファーストビュー(FV)の出し分け
施策詳細:
ファーストビュー(FV)のメイン画像を自動で「おすすめランキング」や「初回限定特典」に切り替え、特集ページや商品一覧ページに誘導します。
期待される成果:
・ライト層のFV通過率改善
・サイト回遊深度向上
・会員登録から初回購入までの時間短縮

【非Light層】
ペルソナ:2回目リピーター/昇格が近いユーザー
課題: ランクアップへのモチベーションが不足
対策:サイト下部の追従バーの提示
施策詳細:
「あと〇〇ポイントでLoyal会員に!」と昇格後の還元率の変化などを表示し、ゴールまでの購入金額と昇格ベネフィットを具体的に示し、行動を後押します。
期待される成果:
・再訪率向上
・昇格率の改善
・注文完了CVR、リピートCVR、LTVの改善
このように、CRMの“結果データ”とPtengineの“訪問中のリアル行動データ”が統合されることで、これまで解決できなかった課題が動き始めます。
今回、CRMxPtengineにより、ライトユーザーの再購入率頭打ちは突破できた事例を紹介しました。
CRMは顧客の状態を理解するための“ベースデータ”。Ptengineは、その顧客がサイトで“どう動くか”を把握して導く“リアルタイムガイド”。
この2つが連携することで、ライトユーザーからロイヤルユーザーまでの購買行動を立体的に把握することができますし、サイトのCVR改善にもお役に立てます。
特に、初回/単発購買に偏り、定期購入/会員特典などのCRM接点への接触が弱いD2Cサイトでは、1つのタグ設定から劇的に改善が始まります。
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