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イベントプロパティの活用ガイド:会員データの多次元分析によるロイヤリティ強化と売上改善

2025年12月04日

この記事は約5分で読めます。

ECサイトやD2Cを運営していて、こんな悩みに心当たりはありませんか?

  • 「2回目購入(F2)から3回目購入(F3)への転換が鈍い」
  • 「定期購入の初回〜3回目の継続が安定しない」
  • 「ポテンシャル会員層の離脱が目立ち、会員基盤が細っている」
  • 「施策が属人化し、判断が後手に回っている」

実はこれらは、会員データの“捉え方”と“使い方”に起因する課題です。

本記事では、Ptengineのイベントプロパティ機能を活用しながら、ロイヤリティ向上につながるデータ活用の実践方法を解説します。

なぜ従来の分析では限界があるのか?

顧客視点で見る「購入回数」による心理の違い

同じリピーターでも、2回目購入(F2)3回目購入(F3) では、心理状態も行動も大きく異なります。

ステージ 顧客の心理・特徴
F2(2回目購入) 「このブランド、もう一度試してみよう」という”再確認”の段階。初回購入で得た体験を確かめたいという気持ちが強く、限定オファーやお得感に敏感です。一方で、配送や価格への不安がまだ残っています。
F3(3回目購入) 「この商品は自分に合っている」と感じ始める”定番化の入口”。使い方の最適化やセット商品の提案に関心が高く、レビューや他ユーザーの声が背中を押す要因になります。

この違いに気づかないまま施策を設計すると、次のようなリスクが生じます。

  • F2顧客が「押し売りされている」と感じて離脱する

  • F3顧客が「自分向けの提案がない」と感じ、定着しない

  • 結果として LTV(顧客生涯価値)が伸びない

こうした“心理段階”を無視した分析が、「リピーター増なのに売上が伸びない」という現象を生んでいます。

企業視点で見る「定期購入継続」のボトルネック

企業側の視点でも、定期購入の継続率には同じような構造的課題があります。
多くのD2Cブランドで見られる離脱理由は次の3つ:

  • 在庫のずれ:使用ペースと配送サイクルが合っていない

  • 実感不足:期待していた効果と実際のギャップ

  • 手続き負担:スキップ・変更が面倒で離脱につながる

これらを“一律の施策”で解消しようとしても限界があります。 なぜなら、会員ランクや購入回数によって離脱理由はまったく異なるからです。

ユーザー行動分析の一例:

解決策:イベントプロパティを活用した多次元の分析

イベントプロパティとは?

従来のアクセス解析を超えて、ユーザーの行動に「属性」を紐づける仕組みです。 たとえば、「誰が」「どんな状態で」「どんな行動を取ったのか」を細かく把握できます。

設定すべき主なプロパティ例

  • 会員ID、会員ランク
  • 新規 or リピーター区分
  • 購入回数
  • 定期ステータス(初回/継続中/休止/解約など)
  • 定期次回予定日、周期、スキップ回数、解約理由

戦略的に設計すべき5つのセグメント

セグメント名 対象 施策目標 理由・メリット
非定期×ライトユーザー 2回目購入直前の低ランク会員 離脱防止とランクアップ促進 意欲が高まっている段階で適切な後押しをすることで、継続購入への転換率を大幅に向上できる。
非定期×ヘビーユーザー 定番化直前の会員 セット提案と習慣化促進 習慣化の分岐点にある層。提案内容の最適化がLTV向上につながる。
定期契約 定期購入初期の会員 離脱防止 初期3回までの離脱を防ぐことで全体継続率が大幅改善。
定期休止中 休止会員 復帰促進 新規獲得よりも効率的な復帰施策により、売上回復と維持が可能。
初回購入 初回購入者 育成導線の強化 初回購入直後はリスクが高いが、フォロー施策により再購入率が向上。

Ptengineが選ばれる理由 ―分析だけで終わらず「改善」まで一気通貫

多くの分析ツールは“可視化”がゴールです。 しかしPtengineは、理解 → 動かす → 検証 → 改善を一つの流れで実行できます。

  • ヒートマップ × イベントプロパティでユーザー行動の背景を立体的に分析
  • セグメント分析 × A/Bテストで、仮説検証と改善をワンストップ実行
  • ノーコードUIにより、マーケター自身が即日施策を反映可能
  • データと体験の統合設計で、“見る分析”から“動かす改善”へ

分析から実行までを一つのプラットフォームで完結できるため、属人化を防ぎながら、スピード感あるECサイト改善を実現します。

実装は5ステップで完了

ステップ1:計測・データ設計

  1. Ptengineタグを設置
  2. イベントプロパティ送信設定
  3. データ取得テスト・検証

ログインや閲覧行動時に会員属性を自動送信し、分析基盤を整備します。

ステップ2:セグメント設計

購入回数 × 会員ランク × 定期ステータスのマトリクスを作成し、重点セグメントを抽出。 イベントプロパティを活用することで、ヒートマップやトラフィック分析でもセグメント別行動を可視化できます。

ステップ3:サイト内シナリオ実装

セグメント分析で得た知見をもとに、自動化されたサイト内接客を実装します。

下記はセグメント別の対策例:

  • ライトユーザー: 離脱防止ポップアップ 限定クーポン・レビュー抜粋・安心訴求で購入意欲を後押し。
  • 定番化直前の会員:再購入促進バナー 使用タイミングに合わせた再購入提案。
  • 定期1回から2 回への会員:周期変更の提示・FAQの提示 FAQ滞在時に周期変更や使い方動画を提示。
  • 休止復帰:契約再開の促進 閲覧再開時に復帰特典を案内。

ステップ4:A/Bテスト設計

検証対象となる要素

  • インセンティブ(クーポン/送料無料)
  • 社会的証明(レビュー/口コミ推薦)
  • 不安低減(返品・配送・解約容易性)

評価指標

  • 直後CVR、再来訪率
  • 定期継続率・休止復帰率・LTV差分

ステップ5:運用フローの定着

  1. 要件定義 → イベント設計 → タグ実装
  2. 初期分析・重点セグメント設定
  3. A/Bテスト展開 → 効果レビュー → 改善サイクル(2〜4週)
Ptengine効果レビューの一例:

期待される成果

短期効果

  • 定期購入の転換率の向上
  • 定期初回→2回目→3回目の継続率改善
  • 解約・休止率の低下

中長期効果

  • ターゲット層の離脱抑止とランクアップ促進
  • 施策サイクルの自動化による運用効率化
  • 効果可視化による再現性と横展開性の強化

まとめ:多次元データが“ロイヤリティ向上”の基盤

会員データの分析は、数字を追うための作業ではありません。

顧客の心理と行動を理解し、最適なタイミングで、最適な提案を届けるための基盤です。

「購入回数 × 会員ランク × 定期ステータス × 行動イベント」という多次元データを自動化すれば、属人化を排除し、再現性あるロイヤリティマーケティングが可能になります。

まずは、優先すべきセグメントをひとつ選び、小さく始めて成果を確かめてみましょう。 Ptengineを活用すれば、データ分析から施策実行までをスムーズにつなげ、顧客との長期的な関係構築と持続的成長を実現できます。

💡 今すぐ無料でPtengineを試して、あなたの会員データ活用を次のステージへ

 

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