株式会社ポストスケイプ
代表・マーケティングディレクション部マネージャー

要約
ポストスケイプ社は、データ分析とクリエイティブを両輪で行うLPO専門チームとして、LP制作・改善を一気通貫で支援しています。2014年のスマートフォン転換期にPtengineを導入し、以来10年以上にわたってPtengineを活用した分析・改善サイクルを磨き続けてきました。
LPOへの専門性の高さと長期にわたる継続利用の実績、そして現在も導入拡大が続いている点より、9月に先行案内が開始された最新機能「AIヒートマップ」をいち早くご利用いただいています。
専門家としての長年培ってきたLPOの知見にAI機能を組み合わせ、経営にも関わる成果を実感いただいている代表の近藤さんとマーケティングディレクション部マネージャーの菅野さんにお話を伺いました。
Q: 貴社はLP専門の制作と改善支援を行われていますが、LPOに対してどのような考え方で取り組まれているのでしょうか?
近藤さん:この10年でLPO業界は大きく変化しました。Ptengineを導入した当時は、スマホページを分析するという概念自体が浸透しておらず、分析する手段すらなく、LPO自体ができないという基本的な課題がありました。でも現在は、「LPOを広告とセットで行う」認識は業界に浸透し、「どう行うと効果的か」が焦点に変わっています。
弊社のLPO支援サービスである「コンバージョンラボ」のコアは、広告費の費用対効果改善を通した顧客の課題解決です。広告側だけでなくページ側の改善を組み合わせ、お客様も自覚していないサービス/商材の強み・魅力の発掘と、ユーザーに刺さるメッセージを制作段階から抽出し、広告内に組み込むことでお客様をご支援しています。
菅野さん:広告費を投下している以上、LPOの本質は『知ってもらう』の先にある、『動いてもらう』ことにあります。現在は、単なるデータ閲覧を超えて、成果が出る理由や根拠を突き詰めることが求められていて、日々分析と考察を行っています。
コンバージョン要素の有無・ユーザーニーズの充足・情報伝達のバリエーションが成果獲得には重要であり、成果が出ない理由・出る理由を可視化し、課題に対する打ち手を提示することがLPOの役割です。
「今どうなっているか?」というLPの現状を可視化し、お客様と2社間で「成果につなげるための課題」が目線合わせでき、顧客の不安解消まで実現できる点がPtengineの真の価値です。弊社サービスは、制作時の仮説検証から運用時の継続改善まで行うため、『Ptengineは、コンバージョン改善に伴走する協業パートナーのような存在』になっています。

9月に先行案内を開始した最新機能「AIヒートマップ機能」もすでに積極的にご活用のポストスケイプ様。制作から運用まで行うコンバージョン改善事業において、さまざまな改善効果が現れていると言います。
Q: AIヒートマップを含む、Ptengineの全体的な導入効果として、経営指標に対してもプラスの影響を感じることはありますか?
近藤さん:まずは分析レポートの作成にかかる工数ですね。30%ほどカットを実現できています。
それだけでなく、分析から施策実施へのスピード感も高まり、お客様への満足度も向上し、結果としてより多くのお客様と長いお付き合いにつながっている実感があります。年単位でプロジェクトをお任せいただけるお客様が増加しているのが何よりの証拠です。
これまで数えきれないほど膨大なヒートマップの解釈を人力で行っていた属人的な業務をフラット化し、見落としがちな視点や示唆を自動提示してくれるので、支援体制がAIによってさらに強化され、お客様により質の高いサービスを提供できるようになりました。
これまでの人に積み上がった経験・知見とAIがLPO領域で良い形で融合できた感触が、社内では非常に強いです。ただし、アイディアのジャッジやさらなる最適化は経験がないとできませんので、その点でAIと経験のある人材の協業という点がさらなる競争優位性をもたらすと体感しています。
菅野さん:業務効率化の面では、ユーザーの深層心理が見え隠れするヒートマップを読み解く初期負荷が大幅に軽減されています。ひとつのアカウントに対し長年向き合っていると、ときどき「従来にない新鮮な視点からの施策・示唆」が必要になってくる局面もあります。
でもスマートサマリー機能は、自分の中で選択肢から外していた角度から改善アイディアが提示されるため、新しい気づきを得ることもあります。

Q: チームメンバーのスキル向上や組織運営で、感じられる変化はありますか?
菅野さん:AIヒートマップは「ヒートマップ分析の専門家が一人チームの中にいる」ような感覚で、特に人材育成の面で大きな効果を感じています。
社歴の浅いメンバーやインターンがデータ取得から考察や改善アイディアの提案まで踏み込めるようになり、同じ土俵で会話できるため、知識や経験不足の補完として本当に助かっています。
教育面でも、いわば「AIと一緒で考える」ことで、改善アイデアに対する責任が良い意味で軽くなり、これまで以上にメンバーとライトに議論できるようになりました。心理的安全性が高まることで、チーム全体の学習効率と提案品質が向上しているのだと思います。
近藤さん:実際に使ってみて、まずスマートサマリー機能の精度の高さにびっくりしました。「ここまでできるんだ」と思いました。
また、デザイナーも自分が担当したデザインをデータ視点で振り返り、次の改善アイディアへつなげやすくなりました。
分析や改善は、専門的で小難しいといった取り組みハードルがAIによりさらに下がったようで、実際にこれまでレポーティングを担当していなかったメンバーが、スマートサマリー機能を活用しながらレポートを作成し、それがとてもクオリティの高いものだったこともあります。
十数人規模の少数精鋭チームで運営している弊社にとって、一人ひとりのスキル向上は組織全体への影響が大きく、AIによるこうした能力の底上げ効果は非常に価値があると感じています。

LP制作からLPOまでのコンバージョン改善領域を第一線で走るポストスケイプ様にとって、ツール選択は大きな意味を持ちます。
Q: 御社のLP制作・改善事業において、Ptengineはどのように評価いただいていますか?
近藤さん:10年利用しているPtengineは他の利用してきたツールよりずば抜けて使いやすいんです。画面デザインの見やすさ、欲しい情報が過不足なく揃っているところ、フィルターによる迅速なセグメントでシームレスに分析できるところが圧倒的に優れています。分析者の思考をよく理解し、管理画面に落とし込んでいるようなUI・UX面の工夫をあらゆるところから感じます。
また当社では、UIの直感性を活かし、クライアントとも画面を共有しながらリアルタイムで改善方針をディスカッションすることもあります。分析結果を「見える化」してその場で意思決定できる点が、顧客満足度の高さにつながっていますね。
菅野さん:他のツールが表層的な指標に偏りがちな一方で、PtengineはCVに至ったユーザーの見られている・いない、滞在時間、間接的な閲覧と行動の因果関係まで、コンテンツ単位で追いかけることができます。
そのため、施策に対して踏み込んだ評価ができており、お客様と話しやすくなっています。これはLPOコンサルティングの会社としての提案力や改善力という意味で大きな強みになっていると思います。
改善事例をお話しすると、約10年継続している買取系サービスを展開している企業様の案件があります。こちらはWebマーケティングが全くゼロの状態からお付き合いをスタートしました。
最初の1ヶ月は思うような成果が出なかったのですが、データを詳しく分析してみると、商品特性として電話のコンバージョンと相性が良いことが当時見えてきました。そこで、電話CVを重視したLP設計に改善を行いました。結果、改善前は月6件程度だった問い合わせが、現在では毎月100件以上まで激増しています。
Q: 他社との差別化を図る上で、分析やデータ活用において重視されているポイントはありますか?
近藤さん:お客様に対し、ヒートマップを見せるだけの「なんちゃって分析」は意味がありません。掲げているミッションであるコンバージョン改善のためには、やはり、「データ→アイデア→実行→検証」を徹底的に反復・継続することで、広告の費用対効果改善を目指すことがなにより重要で、そこを突き詰めてやってきているのが当社です。
また、お客様から指定ツールがある場合も、自社アカウントでPtengineを試用し、効果を見せて乗り換えのご提案をすることもあります。制作から運用まで責任を持つ以上、最終的に成果で証明することが重要だと考えての行動です。
Q: Ptengineを一言で表現するとどのように表現されますか??
近藤さん:「AIが伴走する分析改善のパートナー」でしょうか。必要な事実を客観的に提示し、改善の方向性を示してくれる、これは単なるツールを超えたパートナーと言えると思います。
菅野さん:Webマーケティングの課題の可視化・抽出ができるツールであり、顧客の課題解決を支援する重要な武器です。
また、我々が現場で得た知見や疑問も真摯に聞いて新たな機能開発や改良に取り組んでいただけている点も、本当にエンドユーザーのお客様のことを考えて成長しているツールがPtengineなのだと実感しています。
近藤さん:PtengineがあるおかげでLPOをしっかりやり切れており、今後も広げたいと考えています。制作・分析・改善のサイクル全体で専門性・PDCAのスピードに寄与し続けており、これが私たちの競争力の源泉だと思います。
AIの発展も明確な追い風となっており、個人のキャパシティ・スキル・視点の「増強ツール」としてチャンスと捉え、積極的に活用していく方針です。
菅野さん:これまでに「多業種・多案件で培ってきたロジカルで確かな改善蓄積(ナレッジ)」に加え、「コミュニケーション可能なツールによる、データで会話できる環境」により、まさに「100本ノック」のような経験量が制作品質と改善品質の両面を高めています。
この10年間で積み上げてきた基盤をもとに、ポストスケイプは今後もPtengineとともに進化を続け、さらなる顧客価値創造と事業成長を目指していきます。