株式会社アイレップ
UXデザイナー/プロダクトプランナー
今回インタビューをさせていただいたのは、株式会社アイレップの小野文弥さんです。
小野さんは、2021年にWebディレクターとして入社され、初年度は顧客獲得目的のクリエイティブ制作/プランニングに従事。2年目からはUIUXソリューション局の立ち上げとCreative Table PINGPONG(クリエイティブ テーブル ピンポン)のプロダクトプランナー/UIデザイナーを兼務されています。
また、2023年度からはUIUXソリューション局のUXデザイナーとして、CVR向上を目的としたサイトUX改善に携わっています。
Q: まずは、新設であるUIUXソリューション局について教えてください。
UIUXソリューション局は約20人が在籍しており、クライアント企業全体の収益と密接に関わる広義の「デザイン」や「クリエイティブ」を通して成果改善を行うサービスを提供しています。
主なゴールは、クライアント企業とその先のユーザーに最適なUXを提供することです。そのために、闇雲なアプローチではなく、CVRなどの結果に紐づく指標を使い、分析/考察を行った上でデザインすることを意識しています。
Webサイト改善に関して、UIUXソリューション局でWebサイト制作を行う場合は、最初からWebサイト全体のリニューアルを前提とする場合と、まずはWebサイトのボトルネックとなるページや要素の特定から入る場合の2つのパターンに分けられます。
後者の場合は、お客様がお持ちのデータや当社ツールを組み合わせ、仮説を持ちながら進めることが基本です。また、改善案をリストアップしてご提案した後は、実装の難易度や優先度を検討し、実際に行う施策を決めます。
当社の提案は、広告のみならずSEOやコンテンツマーケティング、ブランディングなど幅広い領域をカバーしていること、インターネット領域の専門知識に長けていることが特徴的だと思います。
今やLPOツールなしでは進められない業務が多くを占める中で、 LPOツールの社内のスタンダードは、Ptengineです。
データにアクセスしやすく、PDCAを回せる環境を作ることができており、それゆえメンバー間でも深い施策が出やすくなっています。
また、プライシングがわかりやすいことも助かっています。PVベースで金額が決まるシステムは、代理店としてもお客様としても納得感を持ってご提案・導入できています。
Q: 普段のワークフローやプロジェクトの流れについても教えてください。
ケースバイケースですが、顧客獲得を主目的とする案件にて新規にLP制作を行う場合は、最大で2ヶ月間制作 + 1ヶ月間検証テストなど、合計3ヶ月のスパンで進行していくイメージです。
また、特にLPの改修においては、一般的に成果インパクトが大きいとされているFV → CTA類 → コンテンツ類 という順に見ていきます。これもデータを見つつ、全体のバランスとりながら改修をしていきます。
アイレップ社内においても、各案件における取り組みに関してナレッジを蓄積することは意識的に行なっています。
最近はお客様にも、分析からテストまでをオールインワンでご提案するケースが非常に増えています。Ptengineでは全て一括して実施できるため、特にLPの立ち上げフェーズにおいては、Ptengineを使うと4〜5割ほど時間短縮ができている感覚です。
例えば、A/Bテストとヒートマップツールが別の場合、まずツール間を連携し、分析や比較ができる状態にするまでに、かなりの労力がかかることがあります。Ptengineではそもそもこの時間がゼロで、非常に楽です。
極論、動画やバナーのPDCAと同じ頻度でLPの改善サイクルも回せるため、ツールのパワーを実感しています。
Q: アイレップさんは10年にわたってPtengineをお使いいただいていますが、直近でPtengineの成果を感じた事例はありますか?
具体的な例を挙げますと、とある案件でアフィリエイトサイトからの集客比率が非常に高いにも関わらず、通常のランディングページへ遷移させている案件がありました。ヒートマップでアフィリエイトサイト経由とそれ以外のアクセスを分析したところ、明らかに興味を示す部分が異なっていることに気づいたのです。
そこで、アフィリエイト向けのランディングページの作成を提案し、ページ内のコンテンツの改善仮説を立てました。
具体的には、アフィリエイトサイト経由のユーザーの関心が高い情報をFVで提示することや、興味を持ちそうなコンテンツをページ内の要所要所に配置することで改善を図りました。これがうまくいき、CVを最大で50%改善することができました。
Q: 大きな成果ですね!分析の際のポイントを具体的に教えてください。
セグメントを細かく分けることが重要だと当社では考えています。他ツールだと、「痒いところに手が届かない」ことがある一方で、Ptengineは充実したセグメント機能がデフォルトで備わっていることが非常にありがたいです。
特にLPOにおいては、ユーザーは、2,3つ程度のLPに、さまざまな媒体から流入してきます。これらの流入チャネルを細分化せずに塊のまま見るのは、情報としてノイズが大きく、精度が高いとは言えません。
他にも、LPの上から1つ目のCTAボタンをクリックするのと、2つ目のボタンをクリックするのとでは、明確に態度変容があるでしょうし、そこに対するユーザーのモチベーションが異なることは想像に難くありません。
こうしたユーザーの違いを理解し、セグメントに分けた上で、分析や比較、示唆出しをしないと、本当の意味でのユーザー行動の分析にはならないと思っています。
Q: セグメント機能は具体的にどのようにお使いですか?
「イベント」をセグメントとして使うことが多いです。具体的には、LPにおける「CTAボタンのクリック」というアクションを「イベント」として設定しています。
そうすると、分析の際にもイベントでセグメントをかけることができるため、「CTAボタンのクリック」をしたユーザーとそうでないユーザーの比較分析をすることができています。
この設定についても、個人のリテラシーに依存しない上に、Google Tag Managerさえも使わずにPtengine上で完結できることが魅力だと感じています。
💡 Ptengineでは、数値レポート、ヒートマップなど全てのシーンで、7種類 29個のセグメントを設定することができます。多くのお客様に評価されている機能の1つで、複数のセグメントを掛け合わせたり、比較したりすることで、より深いユーザー分析を可能にします。
現状これまで以上に、それぞれの企業がファクトやナレッジに基づいたWebサイトのUX改善のための努力をしないといけない状況になっています。
そんな状況において、単なる想像で終わらない、地に足のついた改善をすることが重要です。
これを行うに際し、データがわかりやすい形でわれわれ広告会社、そしてお客様の手元に届き、価値を提供できるのがPtengineの重要さだと感じています。