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2025/9/10 :Ptengine バックエンド刷新 ユーザー解析精度向上とAI時代への基盤強化

2025年09月05日

この記事は約4分で読めます。

いつもPtengineをご利用いただきありがとうございます。

Ptengineでは、今後予定しているAI技術を活用したアップデートに備え、データ基盤の改修を進めております。

上記に伴い、このたび下記の実施時間にて、お客様の現在のご利用に影響を与えることなく、データの正確性を高める形でデータ基盤のアップデートを実施いたします。なお、一部のデータには影響が生じる場合がありますので、詳細をご確認ください。

【実施時間】

  • 9月12日(金)から12月下旬まで

本アップデートは、データ量やシステム環境に応じて段階的に実施いたします。

おおよそ4ヶ月ほどの期間をかけて順次更新を行い、完了予定時期までの長期スケジュールで進めてまいります。具体的なスケジュールについては、お客様ごとに個別で事前にご案内いたします。

【アップデートのポイント】

  • 今回は、平均滞在時間の算出方法の最適化や、トラフィック・訪問数の集計精度向上など、より正確で実態に近いデータが得られるよう改良を行っています。
  • ユーザー単位計測の強化によって、Insight、Experienceのモジュール間における指標の一貫性や処理パフォーマンスが向上し、日々の分析がより快適に行えるようになります。
  • 今後のAI活用に向けた機能拡充の基盤も強化されます。
  • 移行後は、すべてのデータが新しい基準で更新されます。

【変更内容】

  1. 「平均滞在時間」指標の最適化で、数値の取得がより正確に

新しい算出方法の適用により、Ptengine Insightのダイジェスト画面に表示される「平均滞在時間」に関する数値が見直されます。多くのケースで約20%程度減少する見込みですが、これは実際のユーザーのサイト利用状況に近い数値となるためです。

参考例: 7分32秒 → 6分03秒

背景:従来は「各ページの滞在時間を合計」としていましたが、今後は「訪問開始~終了までの直接時間」へ変更します。

たとえば、同一ユーザーが同時に複数のタブを開いた場合や、タブやウィンドウを切り替えて操作した場合でも、実際に操作・閲覧していた時間だけが集計されます。

2. その他の主要指標について

今回のアップデートでは、主に以下の2点について最適化を行いました。

  1. 訪問数(セッション)定義の最適化

    これまでは、同一ユーザーによる複数タブの利用や日をまたぐアクセスも個別のセッションとしてカウントされる場合がありましたが、今後は同一人物による継続的な利用をひとつのセッションとして、より正確に集計できるようになります。

    これにより、ユーザーあたりのセッション数が実態に近い形で計測され、一時的に訪問数が減少する場合があります。

    ※UU(ユニークユーザー)単位の計測へ切り替わるわけではなく、あくまで訪問数(セッション)単位の計測ロジックがより精緻になった形です。
  2. 異常トラフィック処理の改善

    これまでは一部のセッションがエラーとしてカウント対象外になる場合がありましたが、今回の最適化により、適切にカウントされるようになります。これにより、セッション数が増加する場合があります。

上記の最適化により、全体の指標(例:訪問数、ユーザー数など)には±2%程度の変動が生じる可能性がありますが、全体の傾向や前月比・前年同月比などの分析には大きな影響はありませんので、引き続き安心してご利用いただけます。

3.ヒートマップデータについて

今回の主要指標(主に平均滞在時間、訪問数)の算出方法の最適化に伴い、ヒートマップの描画(ホットスポットの位置や強弱など)にごくわずかな変化が生じる場合があります。ただし、全体の傾向が大きく変わることはありません。

推奨: 微細な変動の影響を避けるため、ヒートマップの比較は日単位ではなく、より長い期間(週次・月次など)でご確認いただくことをおすすめします。

【背景】

本アップデートは、現在の利便性向上だけでなく、今後Ptengineが見据えるAIを活用した機能開発に向けた土台作りという側面も持っています。

今後の機能拡充に向けた第一歩として、皆さまのご期待にお応えできる進化を続けてまいります。

【よくある質問】

Q. 移行当日、計測や配信体験が止まることはありますか?

A. アップデートの実施は夜間を予定しており、計測・表示・配信の停止は基本的にございません。万一、短時間の遅延や一時的な表示の揺れがあっても、データ自体は保持され、後続処理で整合が取れるようになっています。

Q. 移行前後を比較するとき、社内向けにはどう説明すればよいですか?

A.「より正確な数値を取得できるよう、同一ユーザーによる訪問数(セッション数)計測ロジックを含む算出基準を見直し、各指標の見え方が最適化されました」とお伝えください。

移行後はすべてのデータが新しい基準で更新されますが、傾向自体に大きな変化はありません。差異が生じる点を認識したうえで、データ分析を進めていただくことをおすすめします。

Q. 数値が変わると、これまでの目標はどう扱えばよいですか?

A. 移行後は新しい基準に合わせて、既存データを更新して、ベースラインと目標値を見直してください。以降は同一基準内での推移を基に評価するのが適切です。

Q. 期間中に運用しているA/Bテストへの影響はありますか?

A. 移行中、体験の配信に影響ありません。移行後は過去データも新しい基準で扱われるため、同一期間内のA/Bテスト分析には影響はありません。

Q. ヒートマップの見え方が少し変わりました。どう判断すればよいですか?

A. 今回、平均滞在時間や訪問数など主要指標の算出方法を最適化した影響で、ヒートマップの表示にわずかな変化が生じる場合があります。

ただし、全体の傾向まで大きく変わることはありません。日ごとだと変動が目立ちやすいため、週や月単位など長めの期間で比較し、傾向をもとにご判断いただくのがおすすめです。

データ等の予期しない変動がございましたら、サポートまでお気軽にお問い合わせください。ご理解とご支援に心より感謝申し上げます。引き続きより良い分析基盤の提供に努めてまいります。

いかがでしたでしょうか?ぜひシェアをお願いいたします。