blog»ECのCVRが上がらない?5つの改善ポイントを徹底チェック【後編】
2025年05月30日
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前編ではECサイトにおけるCVR(コンバージョン率)低下の原因としてよく見られる10の原因のうち、前半の5つとその解決策をご紹介しました。
続く後編では、残りの5つの原因とその対策について解説します。
どれだけ内容が良くても、ウェブサイトのレイアウトが整理されていないと、お客様は知りたい情報にたどり着けずページから離脱してしまいます。特に、伝えたい情報が目立たなかったり、またはお客様が知りたい情報の優先順位が整理されていなかったりすると、ECサイトのCVR(コンバージョン率)に悪影響を及ぼします。
すべての要素を目立たせようとすると、かえって何も伝わらなくなってしまいます。まずは「何を一番伝えたいか」をはっきりさせ、それに合わせて視線の流れやレイアウトを工夫することが大切です。 お客様がスムーズに内容を理解できれば、自然と購入や問い合わせといった行動につながりやすくなるでしょう。
お客様が「なぜこのブランドを選ぶべきか」をすぐに理解できないと、その時点でサイトから離脱してしまう可能性があります。あいまいな価値提案は、ECにおけるCVR低下の見えにくい要因の一つです。
アメリカ発のレディースシューズブランド「VIVAIA」が2025年4月時点で公開していたホームページでは、ファーストビューで強力な価値提案をシンプルに打ち出しています。具体的には、メインコピーとして「グリーンチョイスで青い未来を。」を掲げ、地球にやさしいサステナブルな素材の使用といった、VIVAIAを選ぶ理由を明確に伝えています。
「5秒ルール」を意識しましょう。誰かにトップページを5秒だけ見せて、「何を売っているか」「どんな価値があるか」が伝わらない場合は、表現の見直しが必要です。競争の激しい市場では、明確な価値提案こそが信頼とコンバージョンの鍵となります。
2024年のECサイトにおけるカゴ落ち率は平均で約63.3%とされており、多くのお客様が「今すぐ買いたい」と感じなければ、そのまま離脱してしまうことがわかります。このような気づきにくい要因が知らないうちにEC売上に悪影響を与えることもしばしばあります。
日本のホテル予約サイト「Yahoo!トラベル」では、宿泊プラン欄のすぐ下に赤字で「残りあと〇室」と表示し、残室の少なさを直感的に伝えています。このシンプルな表現が「今すぐ予約しないと売り切れてしまうかもしれない」という緊迫感を生み出し、お客様の予約を後押しします。
お客様の属性や行動履歴に合わせて、「あなたがチェックしていたサイズ38は残り1足です」といったパーソナライズされた通知を出すことも効果的です。適度なプレッシャーは、コンバージョンを大きく後押ししてくれます。
多くの離脱行動はカスタマーサポートの窓口が見つけにくいことに起因しています。お客様が購入を迷っているとき、クリック操作が多いとそれだけで離脱のリスクが高まります。
アメリカ発のレディースシューズブランド「VIVAIA」の自社サイトでは、画面右下に常時チャットボットのアイコンが表示されています。お客様がサイトを見ていて気になることがあれば、ワンクリックでいつでも質問でき、その場で回答が得られる仕組みになっています。これによって不安や迷いを解消できるため、お客様は安心して購入を進められるでしょう。
データドリブンの意識が薄く、顧客の行動データを把握せずにECを運営するのはまるで目隠し運転のようなもの実際、コンバージョンの多くのボトルネックは顧客の行動データの中に潜んでいます。
PtengineはWebサイト上のお客様の行動を可視化・分析するツールです。たとえば、訪問するお客様がどこをクリック・タップしたかを把握し、期待するCTAのクリック率が低い場合には、ボタンの位置やデザイン、文言を見直すことが可能です。こうしたデータドリブンな最適化により、機会損失を抑えつつ、コンバージョン率の向上が期待できます。
オンラインショップで「なかなか売上につながらない」と感じたら、まずはこの10個のポイントを見直してみましょう。
まずはCTA改善など短期間で効果が見込める施策から始め、段階的にコンバージョン改善の全体設計を構築していきましょう。CVR低下の原因は一見すると小さなことでも、積み重なると大きな機会損失につながってしまうことがあります。
今回と前回でご紹介した10のチェックポイントを参考に、ぜひ自社サイトの状態を定期的に見直してみてください。さらに、Ptengineのようにお客様の行動データを記録・可視化できるツールを使えば、勘や経験だけに頼らず、実際のお客様の行動に基づいて改善を進めることができます。着実にCVRを高めるための心強い味方になってくれるでしょう。