blog  image

差別化価値をどう伝えるか ― Ptengineが自社サイトで実証した73%CVR改善のヒント

author avatar

大森 葵

2025年11月17日

この記事は約5分で読めます。

Webサイトの改善に取り組む際、こんな悩みを抱えていませんか?

  • 「A/Bテストをやってみたいけど、専門知識がないと難しそう…」
  • 「データは見ているけど、何が効果的なのか確信が持てない」
  • 「改善案を実行するまでに時間がかかり、PDCAが回らない」
  • 「なぜこの施策が成功したのか、上司や経営層に説明できない」

Ptengineは、こうした課題を解決する一助となります。そして今回ご紹介するのは、われわれが自社のWebサイト改善でPtengineを活用して実証した、73%のコンバージョン改善事例です。

この事例を通じて、Ptengineがどのように「確信を持った改善サイクル」を実現するのかをご理解いただけます。

Ptengineとは?

Ptengineは、Webサイトの分析から改善までを一気通貫で実現できるプラットフォームです。

Webサイトを訪れる人の「なぜ?」を理解したうえで、確信を持って改善を実践できる点を支援でき、単なる分析ツールではなく、「確信を持って次のアクションを決められる」ことがPtengineの最大の特徴です。

Ptengineが自社サイトで直面した課題

早速CVR73%改善という結果のA/Bテストについてご紹介していきます。まずは、改善前の課題についてです。

改善前の状態

PtengineのWebサイトでは、TOPページにさまざまなコンテンツを配置していました。具体的には、ページ上段に「データが語る『真実』を捉え、最短で成果に繋げる」というメッセージを掲げ、サイト全体の行動分析や直感的なヒートマップ分析、自動課題ファネル分析といった機能を紹介していました。

一方、ページ中段には「アイデアを即座にテストし、確信を持って成果を最大化」というメッセージを配置し、自分で実施できる本格的なA/Bテスト機能や、「何が勝ち、なぜ勝つのか」が一目でわかる分析機能などを1つずつ紹介していました。

一見すると論理的に構成されたページのように見えましたが、実際にPtengineを使って自社サイトのヒートマップ分析を行ったところ、興味深い可能性が見えてきました。

発見した課題

分析の結果、ページ上段よりも中段のほうがユーザーの注目を集めていることがわかったのです。これは、訪問者が本当に魅力を感じているコンテンツが、必ずしも最も効果的な位置に配置されていない可能性を示しています。

ptengine A/Bテスト実施時のページデザイン

なぜ中段のほうが注目されるのか?

改善の取っ掛かりになりそうなポイント見つけたところで、チームは施策をいきなり思案する前に、まずは先日の可能性の背景に対する仮説を立てるべく、ブランド戦略の観点から深掘りを行いました。

ターゲット顧客の真のニーズ

Ptengineが想定しているターゲットは、Webマーケティングの担当者や、ブランド間の差別化が激しい業界で働く人々です。

彼らが求めているのは、まず素早く改善サイクルを回すことができる環境です。しかし同時に、感覚や勘に頼るのではなく、「確信を持って施策を実行したい」という強いニーズも持っています。さらに、上司や経営層に対して「なぜこの施策なのか」を論理的に説明できる**確かな根拠**を求めています。

彼らの主なニーズは次のとおりです。

– 改善サイクルを素早く回したい
– 確信を持って施策を実行したい
– 上司や経営層に説明できる根拠が欲しい

コンテンツの価値分析

こうしたターゲットの視点から見ると、ページ上段に配置されていたコンテンツには課題がありました。そこでは、次のような機能名が並んでいました。

  • ヒートマップ分析
  • 訪問者の行動分析
  • ファネル分析

これらは競合他社も提供している基本機能(POP:同質化要件)にとどまっており、「なぜPtengineなのか」という独自の価値が十分に伝わっていませんでした。

一方、ページ中段にあったコンテンツは、「確信を持って改善できる」という**明確な価値提案**や、「なぜ勝つのかを理解できる」という差別化要素(POD)を含んでおり、ターゲット顧客の真のニーズにより直接的に応える内容となっていました。

仮説の結論

差別化価値(POD)を最上部に配置することで、「Ptengineを選ぶ理由」が明確になり、コンバージョン率が向上するのではないか

施策:Ptengineの強みを活かした改善施策

このようにある程度の仮説まで立案できたら、実際に施策に移ります。今回はPtengine Experienceのページ機能で、必要な編集を加えたのち、A/Bテスト機能で、テスト検証を行いました。

実施内容:コンテンツの優先順位を再設計

改善のポイント

1. POD(差別化要素)を最上部に移動
2. 基本機能は中段以降に配置
3. 価値提案を優先し、機能説明は補足として位置づける

Ptengine A/Bテスト前後のテスト箇所

結果:圧倒的な数字が証明する価値

A/Bテストをした結果、新規登録のコンバージョン率が73%向上し、統計的勝率98.49%という高い信頼性で、改善効果を実証しました。

A/Bテスト結果

Ptengine A/Bテスト結果

Ptengine A/Bテスト結果

まとめ:この事例から学べる3つの教訓

1. データは「思い込み」を打ち破る

ページ上段が最も重要という常識を、ヒートマップ分析が覆しました。実際のユーザー行動を可視化することで、先入観にとらわれない改善が可能になります。

2. 差別化価値を明確に伝えることの重要性

機能の羅列ではなく、「なぜこのツールを選ぶべきか」という価値提案を前面に出すことで、73%という大幅な改善を実現しました。これは、どの業界・業種にも応用できる普遍的な原則です。

3. 仮説検証のスピードが競争力を生む

A/Bテストによる科学的な検証により、確信を持って意思決定できます。統計的勝率98.49%という根拠があれば、チーム全体が自信を持って施策を推進できます。

応用のヒント:あなたのサイトでも実践できること

この事例から得られる実践的なアプローチは以下の3つのステップで考えることができます:

ステップ1:現状を可視化する

まずは、ヒートマップやアクセス解析を活用して、ユーザーが実際にどのような行動をしているのかを把握します。これにより、「見られていると思っていた場所」と「実際に見られている場所」とのギャップを発見することができます。

ステップ2:価値提案を見直す

次に、自社の差別化要素(POD:Point of Difference)が何であるかを明確にし、それが適切な位置で、適切な表現でユーザーに伝わっているかを確認します。また、機能説明に偏りすぎていないかどうかも見直し、ユーザーにとっての価値が伝わる設計を意識します。

ステップ3:小さくテストする

改善を行う際はいきなり全体を変えるのではなく、まずはA/Bテストを実施して効果を検証します。データに基づいて判断し、成果を確認しながら段階的に展開していくことが重要です。

ステップ4:結果を共有し、組織の資産にする

最後に、なぜ成功したのか、あるいはなぜ失敗したのかを言語化し、分析結果をチーム内で共有します。そうした知見を次の改善に生かせるよう、組織の資産として蓄積していきます。

おわりに

今回の事例は、Ptengineが自社で実践し、実証した改善プロセスです。73%のコンバージョン改善という結果は、「データに基づき、仮説を立て、検証し、確信を持って実行する」というサイクルが機能することの証明です。

Webマーケティングにおいて、完璧な正解は存在しません。しかし、正しいプロセスと適切なツールがあれば、継続的な改善を通じて成果を積み上げることができます。この事例が、あなたのWebサイト改善の一助となれば幸いです。

Ptengineでは、14日間すべての機能を無料でお試しいただけます。ヒートマップ分析からA/Bテスト、改善実行まで、データに基づく意思決定を一貫して体験可能です。

数字の裏付けをもとに、自信を持って行動できる改善サイクルを始めてみませんか?まずは無料登録をして、トライアルを始めてみましょう!

いかがでしたでしょうか?ぜひシェアをお願いいたします。